資料室開設にあたって
このたび本校では、平成17年まで当地に存在した、旧福岡県立筑豊工業高等学校に所蔵されていた資料の一部を公開する資料室を設けることになりました。
資料の中には、西日本有数の鉱物標本コレクションや数量とともに優れた筑豊炭田関係資料などがあります。今回展示できた資料は一部ですが、筑豊炭田とともに歩んだ旧筑豊工業高等学校の歴史を振り返るとともに、地域の皆さまにも興味を持っていただければ幸いに存じます。
最後に展示を行うにあたり、貴重な資料をご出品いただいた方々や、旧筑豊工業高等学校同窓会「地光会」や関係機関の皆様に感謝申し上げます。
平成20年5月 福岡県立筑豊高等学校長
筑豊高等学校資料
旧筑豊工業(鉱山)高校所蔵文化財を伝える会
筑豊工業高等学校の前身である筑豊鉱山学校は、筑豊石炭鉱業組合が経営母体となって、鉱山技術者の養成校として、北の秋田鉱山専門学校と並ぶ、西日本の鉱山専門学校として大正8年4月に開校した。
戦後県立移管された後は、これまでの採鉱科に加え機械科・土木科・電気科などが増設され、工業高校として充実した体制になる。
筑豊工業高等学校は筑豊石炭鉱業組合から教材として譲れたものを含む、多くの所蔵文化財を所有している。
① 明治中期から大正初期の筑豊地区における炭鉱の様子を撮影した写真123点
② 炭鉱現況調査表の公文書・最重要図・筑豊石炭鉱業組合月報・文書類
③ 昭和初期の16mmフィルムの映像資料( 1929年製作「蛙は蛙」切り絵アニメ、授業風景、坑道実験、寮生活の様子等)
④ 地学標本2004点(鉱石標本282点・鉱物標本892点・岩石標本454点・化石標本156点・筑豊地方の岩石標本220点)、輝安鉱、黄銅鉱美晶、木化オパール、金銀鉱石、石炭の塊など
これらの所蔵文化財を展示・公開することで、筑豊炭田の歴史と鉱物原石の魅力を後世に伝えたい。