式典での挨拶

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令和3年度 2学期終業式 式辞

最終更新日 [2022年4月7日]  

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 皆さん、おはようございます。

 本日の終業式は感染状況も落ち着き、一同集まって迎えられることを大変うれしく思います。また、今学期は発熱や体調不良で欠席したり、PCR検査を受けたりした生徒もいましたが、ここまで、感染者を出すことなく学校生活を続けることができて正直ホッとしています。明日から冬休みとなりますが、現在、世界中ではコロナウイルスが猛威を振っており、日本でも感染状況は落ち着いてはいるものの、変異株もでてきており、国を挙げて感染拡大防止に取り組んでいるところです。皆さんも不要不急の外出を避け、家庭内感染を防ぐ意味でも感染対策にしっかり取り組みながら、冬休みを過ごしてください。

 さて、12月です。この1年を振り返り、新年に向けて準備をする時期になりました。
 みなさんにとって今年1年はどんな年でしたか。
 「今年の漢字」は「金」という発表が先週ありました。
 コロナ禍で開催された東京オリンピック・パラリンピックで日本人選手が多数の「金」メダルを獲得したことや、新語・流行語大賞となった「リアル二刀流 ショウタイム」で今年大活躍した大谷翔平選手のMVPを受賞したこと、さらに松山英樹選手の日本人初のマスターズ制覇、藤井聡太棋士の最年少四冠達成など、国内外でこれまで成し得なかった多くの「金」字塔が打ち立てられたことが主な理由としてあげられました。

 特に大谷選手については、1学期終業式の際に、「目標を達成する人とはどんな人なのか」という話の中で大谷選手が高校時代に作成した「目標達成シート」を例にとって、目標を達成するためには小さな目標を少しずつ実行し、それを習慣化し継続していくことで、結果的には大きな成果につながっていくという話をしました。

 そこで、今回は目標達成するために、君たちにぜひ意識してもらいたいことを話します。

 今年、上半期に放送された「ドラゴン桜」というテレビドラマを知っていますか。
 「バカとブスこそ、東大へ行け」 というセリフがインパクトのあるドラマでした。

 最近、スマートフォンの普及やそれに伴うネットコンテンツ利用の低年齢化で、「テレビ離れ」という言葉を耳にしたことがあると思います。その中でも最終回の視聴率が20%を超えたそうです。君たちの中にも、見ていた人は多かったのではないかと思います。私自身も教育に係わるものとして、このドラマはたいへん興味深く見ていました。
 ドラマ「ドラゴン桜」では東大受験は、単なる題材に過ぎず、その本質的なテーマは、「やる気をどう引き出すか、やる気をどう成果に結びつけていくか」という高校生の成長物語です。

 ドラマの中では繰り返し「自分の人生だ。お前が決めろ」というセリフが出てきます。東大を目指す動機も「立派なラーメン屋になるためでもいい。東大に行く意味の答えは自分でつかめ」と語っています。
 私も「どんな形でも良いから、まず『自分はこうしたい』という目標を立てて、自己決定をして、実践していくことを繰り返していく積み重ねが主体性につながっていくと思います。
しかし、人間は自分で『ここまで』という線を決めて、そこから先にはいけないと思って、多くの人はその中でしか行動せずに、『自分にできる範囲はこれくらいだ』と自分の線を自分で決める傾向があります。
 『ここまで』という心が、ブレーキになっているのではないかと思います。そして、『どうせ無理』という言葉を発してしまいます。この『どうせ無理』という言葉は大変恐ろしい言葉です。未来を閉ざす言葉だとも言えます。

 固定した価値観や考え方などに拘束される。「先入観にとらわ・れる」「目先のことにとらわ・れる」意味で、「人」という漢字を四角い枠で囲む漢字があります。
 後ろを見てください。

 人間、10年、20年と生きていると、テレビで見た、人から聞いた、社会はこうなんだ、こうしなくちゃいけないんだ、どんどん思いこみが強くなって、自分にはできっこない、どうせやったってムダだと、この四角い枠を自分で勝手につくっていっているのではないでしょうか。
 しかし、成功する人、目標を叶える人は、この枠からはみ出す人。「なぜできないか」を説明するのではなく、「どうすればできるのか」を常に考えている人です。
  
 私も経験があるのですが、何かをできない理由を説明し始めると、あることないこと何でも口をついて出てきます。それは、要するに、やりたくないための無意識の自己防衛、単なる口実探しかもしれません。マイナス思考ではなく、課題は常に「だからどうする?」という問いに、プラス思考の言葉を口にしていけば大きな夢を叶えられるのではないでしょうか。
 「叶う」という漢字の本当の語源ではありませんが、目標達成するために、君たちにぜひイメージしてもらいたいと思い、画像を見て話をさせてもらいました。
 前を向いてください。

 「努力しても成功するとは限りませんが、成功している人は必ず努力している。」と言われています。失敗を恐れて、目標に挑戦しないことは悲しいことです。
 ぜひ、「どうせ無理」という言葉ではなく、夢を叶えるために、マイナス(-)の言葉は使わず、常にプラス(+)の言葉を使い続けてください。

 最後に毎年、休業明けに、自ら命を絶つ子どもが多いという悲しいデータがあります。
 休み明けの新学期を迎え、不安な気持ちや学校に行きたくないと思う人が増えるようです。
 「相田みつを」さんの「自分の番 いのちのバトン」 という詩があります。
 その中で、君たちの命は、お父さん お母さんから、そしてそのお父さん、お母さんには、それぞれお父さん、お母さん、君たちにとっておじいさん、おばあさん そしてそのおじいさん、おばあさんにも それぞれお父さん お母さんがいます。今説明した中でも8人の命のバトンを受けついで、いまここに自分の番を生きています。それが君たちの命です。

 だからこそ、この存在一つ一つがとても大切なのです。家族にとって、そして先生たちにとっても、みなさんの存在は、かけがえのない大切な存在です。辛いことや悲しいこと、悩みがあればまず家族、先生方に相談してください。それを乗り越えた時、前よりさらに強くなった自分がいます。自分を、自分の命を大切に、そして同じように周りの人たちを大切にしていってください。
 それでは、1月7日の3学期の始業式で、元気な君たちに会えることを楽しみに、また君たち、そして先生方が、希望に満ちた新年を迎えられることを祈念して、令和3年度2学期の終業式の式辞とします。
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