時の経つ速さをひしひしと感じる この１２月 今年も残すところ あと１２日となりました。約２ヶ月に渡って全世界を熱狂させた サッカーワールドカップ カタール大会は 昨日未明 アルゼンチン代表が歴史に残る激戦を制し ３６年ぶりの優勝を果たしました。 そして何よりも我が国も近い将来 重さ６･１４㎏ ５０００万円超といわれる１８金製のトロフィーを紙吹雪に包まれながら天に掲げる時が必ずやってくる と確信できた大会でもありました。その反面 ロシアによるウクライナ侵攻はいまだに続いており今月２４日で侵攻が始まり１０ヶ月になります。平和であるべきこの時代 クリスマスの日に戦禍に巻き込まれている子供達の事を考えると怒りと悲しみを覚えるばかりです。
先日１２日には 「今年の漢字」が京都清水寺において発表され、「戦」いくさ・たたかい…に決まりました。解釈するに ロシアのウクライナ侵攻により「この時代に先進国が戦争をしかける ありえないであろう戦争の恐ろしさを目の当たりにした１年であったこと。またスポーツでの熱戦や挑戦 円安 物価高との戦い等も想像できます。 人々を恐怖に落とし込み 怒りと悲しみを覚える戦争という 戦いもあれば 人々に喜びや感動を与えるスポーツでの戦いもあります。戦いという言葉は今だからこそ 深く胸に突き刺さります。来年は平和を感じ取れる 漢字が選ばれることを願ってやみません。
さて 今年もコロナ禍の中ではありましたが 本校の三大行事である ブロックマッチフェスティバルウィーク 課題研究生徒実践発表会を実施できたことは 学校でなければ紡ぐことのできない １年生から３年生の縦と横の絆作りができたものと 大変嬉しく思います。また 商業科と生活デザイン科が校内外において活動してきた 一つ一つの取組や 部活動における実績についても 直方市はもとより 地域社会において高い評価をいただいているところです。 そして ３年生においては 就職グループ全員が 見事 応募企業から内定をいただき 進学グループも確実に合格をつかんでいるところです。 この９ヶ月を振り返り 全校生徒のみなさん １年間 本当によく頑張りました。
最後に 私が教師になって３４年 毎年 この１２月を終える時 大切にしていることをみなさんと共に考えてみたいと思います。それは 「一期一会」 生徒と先生方との出会い 巡り合わせに感謝することです。そして「 日常の五心」 ５つの心をもって 生徒や先生方 友人や家族と向き合うことができたかな と 自問自答を行い 新たな年へ向けて改めて「その五心」を胸に刻むことです。 「日常の五心」とは・・・五つの心
・一つ 「はい」という素直な心 ・二つ「すみません」という反省 謝罪の心 ・三つ「私がします」という奉仕の心 ・四つ「おかげさまで」という謙虚な心 ・五つ「ありがとう」という感謝の心 です。
例えば 帰宅すると 夕食が準備され 洗濯物はいつもの位置に 温かいお風呂が沸いており 食器洗い ごみ捨て 朝起きると弁当ができている 学校生活においても 誰かが掃除をし 黒板を消し ごみを捨て 学ぶための環境が整備されています。今の例えは 全ての生徒にあてはまるわけではありませんが 今 目の前にある環境は決して当たり前ではないことを感謝できる人になって欲しい。 感謝の心があれば 「私がします」という奉仕の心が自然と芽生えるのではないでしょうか。また 先生方から指導をされたならば「はい」という素直な心を 迷惑をかけたならば「すみません」という反省の心を言葉にできる人であって欲しい。「日常の五心」を実践できる人は 真の幸せを知り 心豊かな人生を送ることができるものと信じています。
「おかげさまで」 感謝の心をお世話になった方々へ伝える１２月 明日からの冬休みが みなさんにとって 有意義な時間となり 希望に満ち溢れた新年を迎えることができるよう 心から願い 式辞といたします。
令和４年１２月２０日 校長 杉野 晴一 |